カテゴリー「映画」の2件の記事

2007年10月14日 (日)

シベリア超特急じゃないよ

好きなRPGは何度もプレーしてしまう性質だ。そして、好きな映画は何度も何度も観てしまう性質だ。


約三十の嘘★★★★☆
この映画はまだ3回しか観ていない。舞台は豪華寝台特急「トワイライト・エクスプレス」内だけの密室劇で、さらに6人の詐欺師の人間関係を描く群像劇。素人相手に詐欺を働くシーンは一切無く、一瞬のうちに仕事が成功している。メインはその後の売上金を入れたトランクの行方を巡る話。内輪の騙し合いだが、全員電車から身動きが取れないので、正に『犯人はこの中にいる』状態で物語が進んでいく。

キャストが意外にも豪華。椎名桔平、個人的に好きな中谷美紀、八嶋智人、妻夫木聡、田辺誠一、伴杏里というラインナップ。密室劇なので、これ以上の人はほとんど出演していない。

お調子者の新メンバーを演じている八嶋智人が秀逸。この人、この手の演技をやらせたら本当に上手い

椎名桔平が次点。かつてのオーラは見る影もない「生ける屍」となってしまった男を好演。裏にある「抜け目無い雰囲気」を存分に感じさせていた。

個人的に大好きなので、贔屓目になってしまうのかも知れないが(いやなっている)、中谷美紀は相変わらず最高だったし、妻夫木聡は活きの良い若手詐欺師を彼らしく爽やかに演じている。伴杏里という女優については、よく知らないが、ドライな雰囲気が良かった。劇中メンバーからいじられる巨乳は偽乳らしい。この作品では3年前のチーム解散の原因を生み出したメンバーという重要な役を担っている。田辺誠一はこの役が彼である必然性はないものの安定感があった。

ストーリーは全体的に薄い(伏線不足)と言わざるを得ないのだが、コミカルな会話、台詞回し、軽妙な掛け合いが非常に良いです。ラストは、青春モノっぽい要素があり、ほのぼのしてしまう。

音楽担当はクレイジーケンバンド。これがまたハマッてる。

4回目もいけるね。

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2007年2月12日 (月)

国家権力は強大なり

一昨日、余りにも時間が空いておりましたので日進のマイカルに、1人映画を見に入って参りました。

「ディパーテッド」、「幸せのちから」、「バブルへGO!タイムマシンはドラム式」など候補が多数あり、相当に迷ったのだが結局はコレに決めた。


それでもボクはやってない★★★★☆
痴漢に間違われて逮捕された青年(26歳、フリーター)の裁判を中心に描く法廷モノ。これまでコミカルな作品を発表し続けた周防正行が、使命感を持って挑んだと語るだけあって、警察、検察、刑事裁判制度の問題点が浮き彫りにされていた。それらを真っ向から批判する精神に満ちており、スクリーンから彼の憤りが伝わってきた。取調べ調書作成の様子など、本当にゾッとした。国家権力の後ろ盾はかくも強固なものなのか。

「疑わしきは被告人の利益」という有名な言葉があるが、そんな事は実際のところ実現されていない様である。

被告人がどんなに、自らの罪を否認したところで、起訴されてしまえば、裁判官はそんな言葉に真摯に耳を傾けようとはしないし、検察側は絶対に、たとえそれがシロで有るかも知れないと分かっていても有罪に持ち込もうとする。悲しい事だが、そういうもんらしい。劇中、印象的だったのは、「無罪にするというのは、検察の判断、つまりは国家権力に背くという事、裁判官はそうそう無罪判決を下せなるものじゃない」という台詞。冤罪は救われる可能性がかなり低いのである。

キャストに不満なし。ベテラン弁護士役の役所公司、母親役のもたいまさこは、さすがに上手いし、主演の加瀬亮の抑えた演技も光っていた。冷徹な裁判官役の小日向文世が繰り返す「裁判所としては必要ない」という言葉は妙に頭に残った。

総合すると、かなりの良作かと。
ただ、「笑い」は極一部のシーンにしかない。純粋な意味でのエンターテインメント、娯楽を望む人にとっては厳しい内容と言わざるを得ない。

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