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煮え切らぬ2人の関係

3連休の最終日、会員である新宿ピカデリーで映画を見た。

LIAR GAME The Final Stage★★★★★
相手を騙し、勝てば大金を獲得できるが、負ければ多額の負債を負う頭脳戦、それがライアーゲーム。タイトルそのまんま、その決勝戦を描いた作品。

「映画」である事を、無駄に、無意味に強調する様な過度に派手な演出は無く、良い意味でテレビドラマの世界観が継続されていた。ドラマを見ている人は、もうすんなりと入っていける筈。場面は、ほとんどエデンの園内部だけなので、そもそも製作費を必要としない映画だけどね。

最終ステージのゲームは「エデンの園ゲーム」。これは原作に無い完全オリジナル。そうじゃなきゃいかんよ。金、銀、赤、3種類の林檎を選んで投票するゲーム。ゴールド、シルバーの林檎は禁断の果実、赤の林檎は真実の果実と呼ばれている。以下、少しばかりルールを語る。

①全員(11人)が禁断の果実(金、銀)を投票した場合は、多数派が勝利し、プラス1億円。
②全員が真実の果実(赤)を投票した場合は、全員が勝利、プラス1億円。
③1人でも禁断の果実を投票した場合、赤林檎を投票した人がマイナス1億円、禁断の果実を投票した人がプラス1億円。
④禁断の果実を投票した人が1人の場合、その人は特別ボーナスとしてプラス2億円、他の全員、つまり赤林檎を投票した人はマイナス1億円。
⑤赤林檎を投票した人が1人の場合、その人はマイナス10億円、他の全員、つまり禁断の果実を投票した人はプラス1億円となる。
⑥全員が金または全員が銀の時は全員マイナス1億円。
⑦この投票を13回繰り返し、トップを決める。

非常に分かり易いですね。その反面、意外と深い。よく出来たゲームだと思う。このゲームの肝は、相手のプレイヤーから金を奪い取るのでは無いと言う事だ。賞金は全て事務局から支払われるので、ゼロサムゲームでは無いのである。準決勝までのゲームとは趣が違うという訳。

簡単な話、全員が赤林檎を投票すれば全員が勝利できてしまう。となれば、テーマは自ずと見えてくる。「相手を信じる心」だ。

バカ正直でお人好し、さらには容姿端麗な神崎直(戸田恵梨香)は、当然、プレイヤー達に全員で赤林檎を投票しましょうと提案する。乗っかるフリをするプレイヤーが続々と現れ、場が盛り上がったところで1回目の投票となる。まあ、結果は言わずもがなである。そして、お約束のキノコことフクナガ(鈴木浩介)の裏切り、その後の絶叫もあります。

一見さんお断りの雰囲気は無いが、やっぱりドラマを見ている人の方が数倍楽しめる仕様になっている。よって、ドラマを見て無かった人、秋山(松田翔太)のクセのあるあの演技を好きになれない人は見ちゃいけない作品かなと。

とにかくテンポが良い。サクサクと進む。あるトリックが発生すると、こっちがその矛盾点をじっくりと考察する間に、その謎が主に秋山によって解き明かされていくという感じ。個人的には、そこそこ意表を衝く展開があった様に思います。

秋山なぜ気付く。そんな話聞いてないぜ。この手の言葉を言ってはいけない。それを言ってしまったら、ライアーゲームの世界を楽しめない。ただし、終盤で明かされる林檎の謎については、カット割りに伏線があったのでオレは存分に合点がいった

ドラマの時からそうだが、「カイジ」的な息の詰まる心理戦と言うより、理屈合戦に近い。映画ではより理屈偏重になっていたという印象がある。秋山お得意の揺さぶりも理に訴えるものが多い。理に訴えて、感情を動かす。

その中で、直はライアーゲームにおける理(金を得る事)を無視し、ひたすらに己の理想を主張し続ける。しつこくてめんどくさいが、その姿は健気で、(演じてるのが戸田恵梨香故に)かわいいですが。

ラスボスたるX(エックス)との激闘を終え、物語は予想通りの結末に向かっていく。Xの最後の台詞は、その瞬間、オレの頭に浮かんだ言葉と一致し過ぎていて、スゲー笑えた。

ゲーム終了後、エリー(吉瀬美智子)によって語られたライアーゲーム主催者の謎とエデンの園ゲームの裏の位置付け。なかなか良いですよ。納得できる。

人を蹴落として金を得る事がそんなに大事なのか?(かわいい)愚直な理想主義者がオレの心にさえナイフを突き立てる。道徳めいた「相手を信じる心」の重要性を不条理なゲームを通してサラリと伝えております。

130分余す事なく面白かった。ストーリーそのものは★4つくらいなのだが、中田ヤスタカのBGMを大音量で聴けた事と、主演、戸田恵梨香の圧倒的な魅力が加味され★5つに到達。

閑散

昨日はノー残という事で、仕事終了後、そのまま晴海通り沿い、東銀座駅目の前の銀座シネパトスに直行。もはや都内では、この場所でしか上映されていない映画を見ました。

開演にギリギリ間に合ったが、客席を見て驚く。何と自分を含めて5人しかいないではないか。余りにも寂しい光景。上映開始後、10分くらいして1人やって来たので、最終的に6人。未だかつて、こんなに空いてる状態の映画館を体験した事がない。


新宿インシデント★★★★☆
音楽と全く同じで、商業的に成功を収めた映画が、真に優れた映画であるとは限らない。かなりの良作。

中国のトラクターの整備工をやっていた鉄頭(ジェッキー・チェン)は、日本に渡った後、行方不明となっている恋人シュシュ(ファー・ジンレイ)を探すために、日本に不法入国した。大久保で不法入国した中国人達と共同生活を行っていた弟分の阿傑(ダニエル・ウー)の元を訪ね、そこでの生活を開始する。

斡旋屋から口利きしてもらった劣悪な重労働などの日雇いの仕事をしながら糊口をしのいでいた鉄頭は、恋人シュシュが新宿一帯をし切っている日本のヤクザ三和会の幹部江口(加藤雅也)の妻となっている事を知る。

鉄頭は、仲間(中国人は『家族』、『兄弟』と呼び合う)の安定した生活を得るために、犯罪に手を染める事を決意する。劇中の言葉を借りるなら『狡賢い金儲け』。

運命の偶然か、江口との関係を深め、歌舞伎町の裏社会をのし上がっていく。ついには株式会社を立ち上げるまでに成功を収める事になる。

その後、鉄頭を始めとする、中国人密入国者達に待っている末路とは。そんな話。


ジャッキー主演だが、カンフーアクションは一切無しで、これまでのジャッキー映画を期待している人は、確実に肩透かしを食らう。アクションシーンもメインではなく、シリアスな演技に終始している。50歳を過ぎたジャッキーが見せた新境地をオレは素直に肯定したい。

ダーティーな役柄という触れ込みがあったが、それは表面上の行動に過ぎず、鉄頭は実直で誠実、同朋思いの心優しい男であった。

日本の俳優陣が相当効いていた。刑事北野(竹中直人)、三和会会長村西(峰岸徹)、ヤクザを癒着する大物政治家大田原(長門裕之)、他に吹越満など。豪華なキャストだった。鉄頭の恋人リリーを演じたファン・ビンビンも可愛らしかったですね。

社会派なのか、ヒューマンなのか、いたずらに手を広げ過ぎている感があり、正直なところ、何が言いたいのか、はっきりとしない映画ではあった。

だが、おそらく「仁義なき戦い」をオマージュとしているであろうヤクザの抗争シーンは、スピード感、迫力、適度なグロテスクなどが融合されていて、見応えがあり、2時間飽きる事無く見ることができた。任侠映画好きですから、オレは。


映画を見て、色々と考えさせられた。

アメ横で陳列してある品を次々と盗み去るシーンでのセリフ
『日本人は、モノが盗まれるとは思っていない』

中国人犯罪者集団にとって日本は天国だと言うが、そうなんだろうなあと思った。真面目で勤勉な国民性、島国であるという地理的条件も作用してか、日本人は常に安穏としている。だからこそ、海外に行けば簡単にボラれてしまうんだろう。

世の中、正直者であれば、あるほど馬鹿を見てしまう部分が存在する。適度に、小狡く立ち回らなければ、円滑な社会生活を送れない。これが現実。それを再認識した。長渕剛も歌っている。

知恵をつけなさい 人をけおとすために


劇中でのニュース番組
権力は人を変える
さり気ないワンシーンだが、これは監督がこの映画を通して伝えたかったテーマの一つであると思われた。

小心者で軽犯罪すらマトモに行えなかった阿傑の態度は、後に大きく豹変する。ダニエル・ウーの切れた演技は秀逸。完全にジャッキーを食っている。

欲が欲を呼び、増大する権力は人間を歪める。阿傑の姿は、人間の悲し過ぎる性をストレートに表現している様に思う。十分にリアルである。利権にしがみつく日本の政治家や官僚の姿と重なった。

権力欲によって見事なまでに破壊された信頼関係、それを知った上で、自らも窮地に陥った鉄頭の最後の姿は、ただひたすらに悲しかった。

重苦しい気分を味わい人は是非。

考えさせられた

新宿ピカデリーにて映画を見た。前日に、神田のチケットショップで特別前売券を1,270円で買う気合いの入れ様。絶対に見ようと決めていた作品だった。

誰も守ってくれない★★★★☆
踊る大捜査線の君塚良一が、「加害者家族保護」というおそらく扱われた事がなかったであろうテーマに果敢に挑んだ社会派映画。敢えてだと思うが、この作品には被害者側の理不尽な怒り、加害者の反省の念などは一切描かれていない

18歳の少年が小学生姉妹殺人事件の容疑者として逮捕される。東豊島署の刑事勝浦(佐藤耕一)は少年の15歳の妹、船村沙織(志田未来)の保護を命じられる。マスコミや世間の目から逃れるために、2人の逃避行が始まる。簡単に言うとそんな話。

犯罪加害者家族保護マニュアルに従った迅速な行動の数々は驚きだった。

夫婦はすぐさま離婚手続きをし、すぐに婚姻。夫が妻の戸籍に入り、家族の苗字を妻の旧姓に変えるためだ。さらに沙織の就学義務免除の手続きが行われた。その後、家族は各々、警察の管理下の元、離散させられる。

実際に、こんな事が行われていたとは全く知らなかった。

少年犯罪、家族崩壊、ネタがあれば、それに食いつき、深く掘り下げず表面だけをセンセーショナルに煽り立てるマスコミ、ネットの暴走。現代社会が抱える闇の部分が描かれる。とりわけネットの暴走がメインテーマとなっていたのかなと感じた。

一瞬にして暴かれる個人情報。匿名である事を理由に繰り返される個人への誹謗中傷。今更ながらに恐怖を覚えた。劇中の台詞を借りるなら『背筋が凍る』と言ったところか。

『税金を使ってまで、警察は加害者側を守るのか』
この言葉に色々な事を考えさせられた。裏を返せば、そうまでして守らなければ、言葉を含めた様々な「暴力」によって加害者家族の人権はいとも簡単に踏みにじられてしまうという事だ。自殺をしてしまう加害者家族も少なくないらしい。悲しいが、それが現代社会の実態なのであろう。

シリアスなシーンの連続で、鉛の様に重い空気に覆われていたが、微かな希望を抱かせるラストに救われた。沙織には、真っ直ぐに強く生きて欲しいなと思いました。


志田未来の演技力に感動した。以前は、他の女優と違って「普通の人を普通に演じられる凄さ」があるくらいにしか思っていなかったのだが、そんなレベルでは無かった。目線の演技が上手過ぎる。不安と不審に満ちた雰囲気を完璧に表現していた。

ペンションに向かう途中、道路の向こうに広がる海を目にした時の表情の変化が印象的だった。

佐藤浩一も期待通り。

準MVPはクールな若手刑事を演じた松田龍平。カッコ良かったし、存在感が素晴らしかった。

佳作です。映画館はガラガラだったが、オレにとっては相当面白い作品だった。

解釈は映画好きな人に任せるよ

先週末、テアトル新宿―知らなければ見つけるのがホントに大変な場所にある映画館―で北野武監督の最新作を見てきました。

『アキレスが亀に追いついた』、この言葉が何を意味するか。様々な解釈が出来ると思う。実は、かなり深い作品だと思うが、タイトル通り解釈は他人に任せます


アキレスと亀★★★☆☆
売れない画家の、少しだけ悲哀が多目の人生模様を、少年編、青年編、中年編に分けて描く。そんな話。純愛モノだね。

己に才能がない(ここは議論が分かれるところかも知れないが、画が売れる事はなさそうなので、敢えてそう書く)事を知ってか、知らずかに、ただ好きだという理由で愚直に画を描き続ける真知寿。当然お金なんて無い。でも、そんな彼には、その彼を世界で誰よりも信じていて、理解している最愛の妻がそばにいる。それだけで、モノ凄く幸せなんだ。そんな感じですかね。

たけし自ら描いた挿入画が秀逸だったが、笑いのシーンはそこそこ。もう少し笑いたかったという気もする。

俳優に目を移すと、妻役の樋口可南子の演技が最高だった。とあるインタビューで『私じゃなくても良かったのでは』という様な事を言っておられたが、いやいやあなたじゃなきゃ出せない味がたくさん出てましたよ。敢闘賞は少年編に出ていた知恵遅れの画描き又八を演じた三又。頑張っていた。

電撃ネットワークのシーンは不要。ただ、やりたかっただけだろう。個人的には、たけしが登場した中年編が最も好き。

北野映画ファン以外は見なくても問題ない作品だと思う。

蒼井優の勝利

池袋、メトロポリタンプラザ8階にあるシネ・リーブルに行って参りました。

百万円と苦虫女★★★★☆
短大を卒業後、就職が決まらずアルバイト生活を続けている鈴子(21歳)が、ある事件を起こした事がきっかけで、100万円を貯め、家族の元を離れる事を宣言する。人との関わりを極力避け、自分の事を知る人がいない土地での生活を望んだのである。

彼女は、いつしか100万円が貯まる度に、別の土地へ向かうというルールを設定する。長く居ると、どうしても人との繋がりが生まれてしまうから。そんな話。

単館系らしい作品。これといった大事件が起こる事もなく、淡々と物語が展開される。ベタな人情や恋愛に行かない所が良い。ちょっとした感動、青臭さ、ほろ苦さが良い感じにブレンドされている。

鈴子が弟に宛てた手紙の内容を朗読するシーンで、弟の悲惨な日常生活の様子が繰り返し描かれる展開は良かった。弟よ、お前はとにかく前を向いて頑張れよという気持ちにさせられた。

個性的なキャストが数多く出演しているが、やっぱり主演の蒼井優に尽きる。彼女が持つ抜群の透明感あってこそだ。やっぱ凄いわ、この人。オレにとっては「フラガール」に続いて2本目の蒼井優作品。同級生(しかも親友)の宮崎あおいと双璧を成す存在ですね。

鈴子が3番目に移り住んだ土地が、埼玉県上尾市だったのが実は★を押し上げている事を告白しなければならない。劇中で鈴子は緑丘、中島(森山未來)は富士見に住んでいると言っていた。地名もしっかり実名である。

ロケ地も上尾、大宮を使う念の入れ様。大宮の一番街を抜けた先に上尾駅があるという地元出身者にとっては無理矢理な設定もあるにはあったけどね。

森山未來がシータの前で自転車ですっ転んだり、蒼井優がそのシータ横のセブンイレブンの前から伸びる階段を上がったりするんです。テンション上がるよ、そりゃ。

鈴子の凛とした態度、芯の強さに癒され、少しの勇気を貰えた様な気がする。

蒼井優ファンなら必見の映画。

シベリア超特急じゃないよ

好きなRPGは何度もプレーしてしまう性質だ。そして、好きな映画は何度も何度も観てしまう性質だ。


約三十の嘘★★★★☆
この映画はまだ3回しか観ていない。舞台は豪華寝台特急「トワイライト・エクスプレス」内だけの密室劇で、さらに6人の詐欺師の人間関係を描く群像劇。素人相手に詐欺を働くシーンは一切無く、一瞬のうちに仕事が成功している。メインはその後の売上金を入れたトランクの行方を巡る話。内輪の騙し合いだが、全員電車から身動きが取れないので、正に『犯人はこの中にいる』状態で物語が進んでいく。

キャストが意外にも豪華。椎名桔平、個人的に好きな中谷美紀、八嶋智人、妻夫木聡、田辺誠一、伴杏里というラインナップ。密室劇なので、これ以上の人はほとんど出演していない。

お調子者の新メンバーを演じている八嶋智人が秀逸。この人、この手の演技をやらせたら本当に上手い

椎名桔平が次点。かつてのオーラは見る影もない「生ける屍」となってしまった男を好演。裏にある「抜け目無い雰囲気」を存分に感じさせていた。

個人的に大好きなので、贔屓目になってしまうのかも知れないが(いやなっている)、中谷美紀は相変わらず最高だったし、妻夫木聡は活きの良い若手詐欺師を彼らしく爽やかに演じている。伴杏里という女優については、よく知らないが、ドライな雰囲気が良かった。劇中メンバーからいじられる巨乳は偽乳らしい。この作品では3年前のチーム解散の原因を生み出したメンバーという重要な役を担っている。田辺誠一はこの役が彼である必然性はないものの安定感があった。

ストーリーは全体的に薄い(伏線不足)と言わざるを得ないのだが、コミカルな会話、台詞回し、軽妙な掛け合いが非常に良いです。ラストは、青春モノっぽい要素があり、ほのぼのしてしまう。

音楽担当はクレイジーケンバンド。これがまたハマッてる。

4回目もいけるね。

国家権力は強大なり

一昨日、余りにも時間が空いておりましたので日進のマイカルに、1人映画を見に入って参りました。

「ディパーテッド」、「幸せのちから」、「バブルへGO!タイムマシンはドラム式」など候補が多数あり、相当に迷ったのだが結局はコレに決めた。


それでもボクはやってない★★★★☆
痴漢に間違われて逮捕された青年(26歳、フリーター)の裁判を中心に描く法廷モノ。これまでコミカルな作品を発表し続けた周防正行が、使命感を持って挑んだと語るだけあって、警察、検察、刑事裁判制度の問題点が浮き彫りにされていた。それらを真っ向から批判する精神に満ちており、スクリーンから彼の憤りが伝わってきた。取調べ調書作成の様子など、本当にゾッとした。国家権力の後ろ盾はかくも強固なものなのか。

「疑わしきは被告人の利益」という有名な言葉があるが、そんな事は実際のところ実現されていない様である。

被告人がどんなに、自らの罪を否認したところで、起訴されてしまえば、裁判官はそんな言葉に真摯に耳を傾けようとはしないし、検察側は絶対に、たとえそれがシロで有るかも知れないと分かっていても有罪に持ち込もうとする。悲しい事だが、そういうもんらしい。劇中、印象的だったのは、「無罪にするというのは、検察の判断、つまりは国家権力に背くという事、裁判官はそうそう無罪判決を下せなるものじゃない」という台詞。冤罪は救われる可能性がかなり低いのである。

キャストに不満なし。ベテラン弁護士役の役所公司、母親役のもたいまさこは、さすがに上手いし、主演の加瀬亮の抑えた演技も光っていた。冷徹な裁判官役の小日向文世が繰り返す「裁判所としては必要ない」という言葉は妙に頭に残った。

総合すると、かなりの良作かと。
ただ、「笑い」は極一部のシーンにしかない。純粋な意味でのエンターテインメント、娯楽を望む人にとっては厳しい内容と言わざるを得ない。

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