« 第13戦 | トップページ | みんな過熱感を覚えている »

民主党政治のリアルを見た

高橋洋一・竹内薫/鳩山由紀夫の政治を化学する―帰ってきたバカヤロー経済学―★★★★☆

高橋洋一と言えば、竹中平蔵のブレーンとして知られる経済学者。小泉政権下、構造改革に携わった。昨年3月、練馬区の温泉施設のロッカーから高級時計と財布を盗んで逮捕された人と言えば分かる人もいるかも知れない。この逮捕劇はかなりの「いわく付き」だが、ここでは詳しく触れる気はない。

この本は一見ふざけた表紙をしているが、内容は実に真面目そのもの。高橋洋一が先生、竹内薫が生徒というシチュエーションを利用し、民主党政治の合理的行動を分かり易く説明している。余談だが、竹内薫は「99.9%は仮設」(光文社新書)で有名。

序盤で明らかにされてしまうが、民主党は決して「国民のための政治」を行っている訳ではないらしい。兎にも角にも「支持母体のための政治」を行っている。ただ、これを露骨にやると、浮動層がそっぽを向いてしまうので、巧妙に水面下でやっているという訳だ。

支持母体優先、この視点で見ると、党内の人事および組閣人事の合理性が浮かび上がって来る。正に目から鱗でしたね。笑福亭仁鶴ばりに「なるほど、なるほど」となった。絶妙な人材配置である。恐ろしく腹黒いぜ、民主党のブレーンは。

中盤は、マニフェスト分析。どこを取っても、支持母体の利する事を行うという基本方針が貫かれている。ホントに知らなかったぜよ、桂さん。

国民に対しては、自民党がやって来なかった事を大々的にやれば、基本的にはOKというスタンス。国民は「やってる感」にすぐ騙されるという考えらしい。まあ、これはよく分かる話。最近は余りにも口だけなんで支持率が大幅に下落しているけど。

こんな感じで、支持母体のために合理的戦略が着々と進められる一方で、民主党には小沢陰関数という超強力な関数がつきまとう。民主党政治はこの陰関数によって規定されると言っても過言ではないと書かれている。そうでしょうねえ。

民主党政治を、鋭い視点で科学的に分析しながらも、皮肉たっぷりに、結局は小沢さんが全てを決める、何をするのも彼の意向次第という結論を持ってくる辺り、非常に良いなと思いました。

現在の日本の問題点、政治の基礎も知る事が出来る一冊。

« 第13戦 | トップページ | みんな過熱感を覚えている »

読みモノ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/163466/34301164

この記事へのトラックバック一覧です: 民主党政治のリアルを見た:

« 第13戦 | トップページ | みんな過熱感を覚えている »

2013年12月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

memo

無料ブログはココログ