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逆転当選

昨日、日本相撲協会理事選の結果、貴乃花親方が見事に当選した。奇跡と形容される大逆転劇。身内以外から3票もぎ取る事に成功し、合計10票を獲得した。

つまりは、他の一門に確実に造反者がいたという訳だ。8年前に行われていた、投票箱の目の前に立会人が立ち、投票者がどの親方の名前を書いたかチャックするという不公正極まりない投票方法だったら、貴乃花に票が流れる事は無かっただろう。

二所ノ関一門の事前談合を徹底無視し、とにかく理事選に出るという自分の意志を貫いた貴乃花。この頑固さ、融通の効かない所は正直、マイナスに働く事の方が多いに違いない。理事はガチガチの年功序列。数年間、つつがなく過ごせば、そこは平成の大横綱、自然と、それも相当な良いポジション付きで理事の椅子が回って来る事は確実だった。それなのに、出ると決めたから出てしまうのは一歩間違えれば、うつけ者である。オレだったら間違いなく、選挙には出ないね。理事の御鉢が回って来るのをじっくりと待ちますよ

おそらく、貴乃花は本当に純粋なんだと思う。純粋な相撲バカ。もちろん愛すべきバカである。不祥事が断続的に起こる状況に本気で、心の底から憂いながらも、自分が理事になって相撲協会を変えてやるんだという内なる闘志をたぎらせていたのだろう。もう御鉢を待ってらんねーぞと。

一生懸命に行動する様は、人を引きつけるのだろう。2年前の北京五輪、それまでソフトボールはおろか、スポーツさえもほとんど見た事が無かった人達が、決勝のアメリカ戦に釘付けになった。それは何故か。エース上野を始めとする女子ソフトボール日本代表の選手達が、絶対的王者アメリカを倒さんと必死にプレーする姿に心を奪われたからだ。五輪を祭りと捉えていた人も、試合が進むに連れ、どんどん飲みこまれて行ったに違いない。何を隠そうオレがそうだった。

結果的に二所ノ関一門を追われた6人の親方は、貴乃花の愚直なまでのひたむきさにやられたのだと思う。純粋なバカである彼を応援したくなってしまったんでしょう。貴乃花に懸けた彼等6人の存在を抜きにして今回の理事選は語れない。大相撲で例えるなら敢闘賞、技能賞のダブル受賞くらいの活躍をした。貴乃花ならやってくれるかも知れないと思う気持ちはよく分かる。

貴乃花は、なにがしかの利権を獲得するために理事を狙ったのでは無い様に思うし、そう信じている。何度も言う様に相撲バカなので、そもそも既得権益などには興味が無いだろう。この点、オレとは大きく違うタイプ。オレ側の人間だと権力者たる理事になっても、利権を追求する事に力を注ぎ兼ねない。角界を良くする事など到底無理。

彼が思う変革の詳細は分からないが、体罰問題、薬物、某横綱の度を超える素行不良と角界に問題が山積している今、変革が必要である事に疑いの余地は無い。そして、閉鎖的な村社会で、のうのうと生き続けてきた旧態依然としたオッサン達にそれが出来ないのも、火を見るより明らか。経験上、団塊と呼ばれる世代、またはそれに続く世代には、変わらない事が最上だと思っている人間が少なくない気がする。

伝統を重んじる事は、すなわち変化をしない事ではい。素人に暴力をふるった力士の処分を躊躇う今の相撲協会は完全に腐っている。このままの状態が続けば、いつか壊死してしまうだろう。一門制度の枠を飛び出し、見事に理事に当選した若き親方の存在は、角界を照らす一筋の光である様な気がしてならない。

変革の実現には早くても10年程度の時間を要する事になるだろう。一門と言う後ろ盾が無い現在、貴乃花グループの面々が閑職に追いやられるのも決定的だ。だが、何があっても彼は決して諦めたりはしないと思う。そんな玉じゃないですよ。若貴フィーバーを巻き起こし、かつて界を大いに盛り上げた男が、多くの支持者を集め、変革に成功する事に期待したいと思う。

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