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平行世界・恋物語

東野圭吾/パラレルワールド・ラブストーリー★★★★☆

安定銘柄の東野作品です。wallさんにこの本を薦められたので、読む事にした。

お勧めありますか?と聞かれたので、以前ここで感想を書いた(cf. 駄文2008.04.13)楡(にれ)周平/「再生巨流」を差し出しておいた。渡す時に、

「これ読むとね、仕事に対するモチベーションが上がる。ホントに」
と、自分が言われた台詞をそのまま言ってみた。


本題。

主人公の敦賀崇史は総合コンピューター関連会社の研究職に就いている。そこでバーチャルリアリティーに関する研究を行っていた。入社直後送り込まれた、最先端技術の研究と社員の英才教育を行う専門学校MACで出会った津野麻由子と同棲している。学生時代からの親友三輪智彦もバイテック入社ーMACと、共に同じ道を歩んでいた。

だが彼は、激しく混乱している。夢や、頭に浮かぶ「記憶」が、どうにもおかしいからだ。麻由子が三輪の恋人であり、自分は親友の彼女に想いを寄せ、その関係に思い悩んでいるのである。

現実は違う、夢に過ぎない話じゃないかと思う一方で、麻由子に出会った時の記憶や、三輪に関する記憶が欠落している事も理解し始めていた。果たして、過去に敦賀崇史起きた出来事とは?そんな話。

現在と、過去がカットバック方式で描かれている。そして、現在は三人称、過去は一人称(俺)が用いられている。この辺りの芸の細かさがいいね。当然、浅からぬ意味があるんですよね。

導入の、山手線と京浜東北線が平行に走る向かい合う電車の件で、一発で掴まれた。このシーンは本当に素晴らしい。書き始めのインパクトは重要だね。

一気に読めた。意表を突くラストはさすが東野という感じ。様々な事実が明らかになっていき、伏線が急速に収束していく様は非常に美しい。やっぱりミステリーは面白いね。

親友の彼女を好きになってしまった男の切なく苦しい心情を余すところなく描いているので、武者小路実篤の「友情」的なアプローチを楽しめ、単純なミステリーでは終わらない。友情と愛情の両天秤というのは使い古されたテーマだが、それだけに奥深い。オレだったらどーすんだろうなと誰もが思う事を、やっぱり思ってしまいました。

読み辛い、ちょっと分かり難いという書評が結構あるみたいだが、そんな事はないぜ。読み易い良書です。

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コメント

お久しぶりです。

僕も東野圭吾好きですよ。

さまよう刃、胸にグッときますよ。

おお、ヤスか。

六本木での結婚式の二次会以来だな。久し振り。

見てくれたのか。マジで嬉しいよ。

聞いた所によると、社会復帰してるらしいじゃん。

このページのプロフィール欄に一時的にメアド晒すんで、是非、携帯のメアド送ってくれよ。

さまよう刃は次読もうと思ってた。

機会があったら、飲もうよ。じゃ。

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