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1月も終わってしまう

朝日新聞の書評欄は良書を取り上げるイメージがあるのだが、本日付の記事もそうだが、2007年に入ってからは今一つである。「こりゃ読みてえ」と感じさせるものがないというか。

ここで、オレが2007年になってから読んだ本(雑誌を除く)を羅列してみようと思う。

・「犬神家の一族」 横溝正史 角川文庫
映画に触発されて読んでみた。これがオレの横溝との初接触に当たる。時代を感じさせる文章に、少なからず戸惑いを感じた。昼ドラを思わせるドロドロの家督相続争いは人間の持つ醜い部分を見事に浮き彫りにしていて、戦慄と共に胸にザラっとしたものを残すが、それがこの作品の魅力となっている。なかなか面白かった。次はとりあえず、「八つ墓村」を読もうと思う。

・「天才になりたい」 山里亮太 朝日新書
南海キャンディーズ山ちゃんの半生記。彼が芸人を目指すに至った理由や、下積み時代、日々の生活に苦悶するうちに身に付けた処世術などが、彼独特の言い回しで書かれている。これを読む限り、山ちゃんは、ホントにどうしようもなく駄目な奴だったが、それに対して嫌悪感などは微塵も沸いてこず、逆に人間らしさを色濃く感じ、共感できた。人間なんて、みな駄目なところがあって、それを助けてくれる人間がいるからこそ、生きていけるとオレも思っているし。お笑い好きのオレとしては、芸人仲間との熱いエピソードなどを期待していたのが、それはほんの少し入っている程度だった。う~ん、残念。関西大学同級生の矢井田瞳との出会いのシーンは良かった。

・「社長になる人のための経理の本[管理会計編]」 岩田康成 日経ビジネス人文庫
管理会計の基礎の基礎が丁寧に分かり易く書かれていた。変動費、固定費、限界利益、損益分岐点の説明の章は最高の出来。問題と解答という構成なのだが、問題には、身近で極単純化されたモデルを採用し、解答には読者が陥りそうな誤答を散りばめるという絶妙な構成である。この内容が「社長のため」になるか甚だ疑問だが、普通に面白かった。

・「分身」 東野圭吾 集英社文庫
北海道に住む氏家鞠子、東京に住む小林双葉、この二人を主人公とした章が交互に展開される。この二人は外見が全く同じ、つまりは分身なのである。それがこの小説の最大の謎となっている。東野作品としてはそこそこか。序盤で全てがネタバレしてしまうような描写が多いのが残念だった。ミステリーファンはもっと謎を引っ張ってもらいたいと思うに違いない。

・「敗因と」 金子達仁、戸塚啓、木崎伸也
2006年ドイツW杯、日本代表内部に何が起こっていたのか?綿密な取材を基に、その問いの答えをあぶり出したスポーツノンフィクション。詳細はもちろん本に書いてあるが、日本代表は、戦前に内部崩壊していたのである。中田英寿の孤立、ディフェンス陣と攻撃陣の確執。敵はオーストラリア、クロアチアではなく自分自身だった。実力で劣っていたチームがこれじゃ勝てませんわ。内部崩壊の理由は様々だが、ジーコの責任も少なくないと感じた。ジーコが監督として、無能かはまだ分からないが、少なくとも日本代表に適した監督じゃなかったのは間違いない。そんな男を招聘した川淵三郎は潔く自らの非を認め、辞任すべきだったと思う。

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